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商品の説明

[ 11.4 x 8.7cm 345g ]陶磁器 日本製

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2021年10月の読了本

10月は祝日が無かったり、久方ぶりの読書会をやったりであまり本が読めなかった。11月はどうだろうかね。

『やんごとなき読者』アラン・ベネット 白水Uブックス
市川恵里訳。もしもエリザベス女王が読書の魅力に取り憑かれたら……という架空の設定に基づいて書かれた中篇小説。ふとしたきっかけで本を読む愉しさに目覚めた女王が、侍従たちを困らせつつ、優雅ではあるが空虚な象徴的存在から、徐々にひとりの人間としての意識に目覚めていく過程が、チャーミングで可笑しくてとても好い。
自らを「晩学の徒(オプシマス)」と呼ぶ女王は、「本は読者がだれであるかも、人がそれを読むかどうかも気にしない。すべての読者は、彼女を含めて平等である。文学とはひとつの共和国なのだ」ということに気づき、彼女が「あまり知的でない」ことを望む周囲の軋轢をものともせず、やがてある結論へと至る。
それにしても英国については、いろいろと問題を抱えてはいるが、こういう作品が世に出てベストセラーなるところをみると、やはりさすがだなあと感心してしまう。市民文化の厚みが違うのだろうか。すべての本好きな人におすすめしたい本だ。

『須永朝彦小説選』山尾悠子編 ちくま文庫
今年の五月に亡くなった著者の小説作品より、代表作『就眠儀式』『天使』『悪霊の館』から〈聖家族〉シリーズをはじめとする単行本未収録作品まで、幅広く選んで収録した傑作選。巻末の「編者の言葉」によると、短歌は塚本邦雄に師事し、古今東西の書物に耽溺しつつ中井英夫や種村季弘らと交流、あるいは三島由紀夫や澁澤龍彦による「異端と耽美と幻想」の文芸ムーブメントに影響を受けるなど、まさに自分好みの人だった。本書に収録された作品はいずれも当時の性の禁忌と死と欺瞞に彩られ、甘美でありながら凄惨な世界が広がっている。いい意味での「軽さ」と同時に、魔界へと振り切ったような強さを感じる。赤江瀑ともまた違った妖しい薫りを放つ。陽光の下では暮らせない読者のためにある物語群だ。
特に好かったものを挙げるとするなら、「神聖羅馬帝国」「森の彼方の地」「天使Ⅲ」「聖家族Ⅱ」あたりだろうか。江戸川乱歩と谷崎潤一郎、佐藤春夫らが一堂に会する架空対談「青い箱と銀色のお化け」もすこぶる愉しかった。血と薔薇や耽美と幻想が好きな人なら絶対に買っておくべき本だと思う。いろんなことがタイミングよく合わさって出た奇跡のような本だから。後になって「買っておけば良かった」と思っても、もう遅い。

『偶然の聖地』宮内悠介 講談社文庫
元は講談社月刊PR誌『IN☆POCKET』に連載されたとのことで、これまでの作品の緻密さとはまた違う奔放な感じがよかった。「偶然でなければ辿り着けないイシュクト山」というのを読んだ瞬間に頭に浮かんだのはドマール『類推の山』だったけれど、読み始めるとプロットがもっと複雑。雰囲気はちょっと山田正紀『地球・精神分析記録』を連想させるところもあり、突如始まるメタフィクション的な展開に戸惑うが、実はそれがラストの大仕掛けの伏線だったりする。(途中から出てくる世界律の「バグ」と、それを正そうとする「世界医」というのがかっこいい。)
読み終わってみれば、イシュクト山は類推の山というより、水木しげる『墓場鬼太郎』に出てくる「ブリガドーン」に近いものだった。作中でブリガドーンとは、ある種の気象条件が揃った時に出現する現象と説明されている。白い霧に覆われたその内部には、たまたま遭遇した人間によって「妖怪」と名付けられた奇怪な生き物たちが棲息し、この世とあの世の狭間に虚ろいつつ存在する現象なのだ。全編に註釈の形で著者のエッセイか解説らしきものが挿入されたりと、かなり不思議な構成になっているが、なかなかどうしてしっかりしたSFになっている。それまでの世界がひっくり返る感覚って、SFのおもしろさの中でもかなり上位にくるものだと思うので満足だった。

『詐欺師の楽園』ヴォルフガング・ヒルデスハイマー 白水Uブックス
小島衛 訳。バルカン半島にあるとされる架空の小国プロチェゴヴィーナ公国を舞台に、実在しない民族画家アヤクス・マズュルカの絵画を描いて国家規模のビジネスを作り上げた男ローベルト・ギスカール。その贋作者をおじに持つ「わたし」が、自らの半生とともにおじの消息を語るという、隅から隅まで「詐欺(ぺてん)」だらけの物語だ。レオ・ペルッツや佐藤亜紀を連想させるような密度の濃い幻想歴史小説になっていて、二重三重に張られた仕掛けがすこぶる愉しい。こういうのは細かいことを気にせず、がんがん読んでいくのがいいね。最初のうちは聞き慣れない東欧系の名前ばかりで戸惑ったが、50ページ付近から俄然おもしろくなり、あとは一気だった。

『ポリフォニック・イリュージョン』飛浩隆 河出文庫
2018年に出た同題の小説および批評集成から、前半の小説部分を文庫化してボーナストラックを追加したもの。SFマガジンデビュー作である1982年の表題作から、1988年齢の「星窓」までの初期短篇が6篇と追加の掌編5つが収録されている。以前からSF小説の「SFらしさ」とは何かと考えてきて、「科学にも通じるような(主に論理性などの)思考方法を背後に感じさせる小説」なのではないかとぼんやり思っているのだけれど、この著者の作品は特にそういったにおいが強い気がする。そう思いながら読んでいると、当初ファン出版として出された「著者による解題」で、ご本人が違う言葉を使ってそれと思しきことを表現されていた。もうひとつ感じたのは、「飛浩隆は最初から飛浩隆だった」ということ。収録作の中では「いとしのジェリイ」と「星窓」が特に好きなのだけれど、こうして過去の作品を読み返してみると、自分の好きな要素が初期作品からすでに描かれていることが判って納得してしまった。積んであるハードカバーで残りの部分も読んでしまわなくては。

『霊魂の足』角田喜久雄 創元推理文庫
戦後間もない時代に本格推理小説の幕開けを飾った〈加賀美捜査一課長〉シリーズの全七篇を収録した短篇集。末尾に収められた著者によるエッセイ「加賀美の帰国」によれば、加賀美課長はシムノンのメグレ警部をモデルにしたとのこと。表題作の題名からもっとおどろおどろした作品を想像していたのだけれど、まったく違っていた。街でふと見かけた奇妙な行動が後で意味を成すという展開は、北村薫らにより一世を風靡した〈日常の謎〉の一連の作品を思わせるところもある。謎解きも素直で人情味もあって、最後まで気持ちよく読むことができた。ミステリとして好かったのは「緑亭の首吊男」「怪奇を抱く壁」と表題作「霊魂の足」あたりか。つい凝った作品に食指が動きがちだけれど、気軽に読めるミステリも悪くない。

『象の旅』ジョゼ・サラマーゴ 書肆侃侃房
木下眞穂訳。1998年にポルトガル語圏で初めて(そして現在でも唯一の)ノーベル文学賞を受賞した著者が最晩年に記した長篇小説。1551年にポルトガル国王ジョアン三世からオーストリア大公マクシミリアン二世へ婚礼の祝いとして贈られたインド象ソロモンが、リスボンからイタリアや冬のアルプスを越え、最終目的地であるウイーンへと辿り着くまでの旅を描いたもので、なんと史実なのだそうだ。(ただし旅の記録は残されておらず、中身はほぼ著者による想像とのこと。)
一読した印象は、まさに融通無碍。幸田露伴が晩年に記した「幻談」や、あるいは澁澤龍彦の遺作となった『高丘親王航海記』を彷彿とさせる。架空の生き物や怪奇な現象の記述こそないが、旅の一部始終は淡い幻想と奇跡に彩られている。
また物語もさることながら、なにより語り口がユニーク。まずもって語り手の正体が誰なのか分からない。訳者あとがきによれば著者自身とのことだが、もしそうであれば語り手としてあまりにも表に出過ぎな気もする。現代から16世紀の過去を見通し、いわゆる神の視点で話の途中にいきなり割り込んできては、ひとくさり感想を述べて引っ込んでいく。エッセイとして読めなくもないが、情報に乏しく影が薄い。また会話文と地の文の区別はなく、全てが等列で読者の前に提供されている。前半はポルトガル軍の隊長の心理描写、後半は象遣いのスブッロ(フリッツ)による心理描写が多く描かれるなど、物語の視点は常にふらふらと揺れ動きながら著者自身の言葉とも溶け合い、その本来の世界から浮腫のように遊離して読者を不安定な心持ちにさせる。とてもユニークでおもしろい作品だと思う。さすがは『ガルヴェイアスの犬』のペイショットや『エルサレム』のタヴァレスが足掛かりとした「ジョゼ・サラマーゴ文学賞」を設立した人だけはある。
それにしても、このところポルトガル文学がよく紹介されるなあ。いいことだ。独特の抒情を持ったポルトガル文学をもっと読んでみたい。
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昨夜みた夢 2021年(第344夜~第357夜)

しばらく夢を見ない(もしくは見ても忘れてしまった)日が続いて、「ここ最近夢を見ない」とつぶやいたところ、次の日からやたら見るようになった。不思議なものだ。もしくは自己暗示で夢を記憶するようになったのだろうか。

《神無月》

【第357夜】
災害に備えて部屋の中に仮想空間を開く。内部の階段やたいまつなどの備品を確認して一旦閉じる。
しばらくすると情報システムの連中が慌てている。聞くと、火球が削除出来なくてルームを閉じられないとのこと。アプリの相性のせいか、ときどきおかしくなるようだ。いざというとき困る。

【第356夜】
人事部長と一緒にビルに潜入する。警戒厳重だが隣家から駐車場に忍び込める。上に向かう途中、警報がなった。急ぎ屋上へと向かうが追っ手が迫る。背後から手が伸びた瞬間飛び降りる。空中で手足に膜が広がり、ムササビのように滑空する。スローモーションになり、BGMはスカイハイ。

【第355夜】
長い坂道を上ると工場で、「夜明けの猟亭」と描かれた看板がある。工場長が見学客をもてなすための施設だ。
着いたのは午前二時。灯の消えた門をくぐると暗闇に工場長が無言で立っている。会議室に案内され鹿肉のステーキを黙々と食べる。こんな時間まで大変な仕事だ。胃もたれしそう。

【第354夜】
バイカル湖の湖底には一億二千万年前の地層が眠り、白亜紀の生物群が腐敗せずそのまま沈んでいる可能性のあることが判った。潜って探すには、定時勤務と残業を分けてきちんと紐でしばり、梱包を湖に沈めなくてはいけない。

【第353夜】
組合のメンバーが学園祭の準備をしている。明日は出張なので早く帰りたいのだが、なかなか終わってくれない。皆んな一生懸命やっているので、営業部長、広報部長と一緒に仕方なく待つ。でもどうやらケリがついたようだ。古本の束を抱えて教室を出ると、もう9時だ。

【第352夜】
目覚ましが鳴った。先に起きていた妻が山頂湖まで行ってきたらしい。でも霧が出て何も見えなかったそうだ。仕方ないので散策は止めて、予定通り出勤することにする。

【第351夜】
岡本喜八に新作映画についてインタビューする。ミステリ映画なので『大誘拐』についても話を振るが、意外なことにあまり思い入れは無いらしい。煙草をやたらふかしている。
今日は仕方がないとしても、明日にはちゃんと答えてもらわないと、郷里の妹たちに食べさせるものが無いので困る。

【第350夜】
上司と出張に行く。打合せを終え、駅弁を買って 19:00発の新幹線で帰途に着く……
といった一連の出来事がビデオに撮られ、解説付きで放映されている。
「このコーヒーは千秋ブレンドという豆が使われていますね」芥川隆行の声が流れる。よくそんなことまで分かるものだと感心する。

【第349夜】
感染力の強い知り合いの親父がいるので、見つからないように高速バスも別々で帰る。こっそりチケットを買って発車間際の時間に滑り込むと、車内は立錐の余地もない。これなら感染リスクは同じでは無いか。名古屋まで立って帰るのか。うんざりする。

【第348夜】
読書会の司会。参加者に知久寿焼がいる。昨夜みた夢を訊いたところ、地球が「うぞぞぞ」と泣いていたと嬉しそう。他の参加者は少し引いている。休憩中に「夢の話はリターンがあるからあまりしない方が」と言われたので、レジュメを見せて安心させる。廊下では女性が大声で泣いている。

【第347夜】
さだまさしがいる。自分のベストアルバムをかけながら、順に曲の解説をしている。「あまやどり」の元になった短い曲の歌詞を眺めるが、譜面が読めないのでどんな曲なのか分からない。男が雨宿りしている歌のようだ。

【第346夜】
河沿いの護岸堤防の上を歩いている。進むにつれどんどん高くなる。コンクリの階段を降りると、足を載せる幅が5センチほどしかない。手すりを掴むとぐらぐらしている。危ないので戻ろうとした途端、土台ごと手すりが崩れ落ちる。指先でかろうじてぶら下がり、そろそろと身体を引き上げる。

【第345夜】
地元の文学賞創設について打合せ。国に叛旗を翻す方法を布団の上で議論する。たしか宮城県の事例があったはず。ジョン・アーヴィングの賞を創るとき、国へ返上したのを説明するが、郵便配達がどうでもいい意見を延々と喋り続ける。腹が立つが、周囲に同じ穴のムジナだと言われて我慢する。

【第344夜】
金色の蝙蝠は魔法的存在。詠唱文を確認したところ、詠唱は変えなくても対応できるようだ。黄金のトラウトと呼ばれる魚と一括りでやれるのはとても助かる。あとはルールを守って毎回きちんと詠みあげるのが、我々に課せられた使命。問題は詠唱文のなかに足場が確保できるかどうかだ。

2021年9月の読了本

読書の秋のはじまり。台風でどこにも行けないときなど読書がはかどるが、その分本を買ってしまうので全然減らない。(減らすつもりも無い。) でも国書刊行会などからハードカバーがまとめてたくさん出るのはちとつらいなあ。嬉しいけどね。

『刀』東雅夫編 ちくま文庫
かつて同文庫で刊行された〈文豪怪談傑作選〉は単一作家ごとにまとめた作品集だった。今回新しく始まった本シリーズは〈文豪怪談ライバルズ!〉と銘打ち、毎巻ひとつのテーマを決めて、そのテーマに沿った作品を古今の作家からひとり一作品ずつ選び出すという趣向。
赤江瀑や宮部みゆきなどの「今」の作家から、『播磨国風土記』や『平家物語』といった古典文学まで幅広く収録されていて、人殺しの道具である刀剣が本来持つ不気味さや、武功への欲望に取り憑かれた男たちの顛末など、様々な角度から「刀」の昏い魅力に焦点を当てている。とりわけ凄艶だったのは宮部みゆき「騒ぐ刀」、皆川博子「花の眉間尺」、加門七海「女切り」辺りだろうか。東郷隆「にっかり」も悪くない。また大河内常平「妖刀記」では、太平洋戦争時の日本を舞台にした探偵小説が展開されていて驚いた。中には井上靖「幽鬼」など、必ずしも「刀」が題材という訳ではないものも含まれているけれど、選び方に一本筋が通っているので、これはこれでアリだなと思う。
個人的にはやはり巻末に収録された泉鏡花の幻想譚「妖剣紀聞」が、金沢に実在した刀匠「非人清光」にまつわる美しくも妖しい物語で大変に好かった。かの名品「薬草取」を思い出しながら読んでいた。

『怪奇小説集 蜘蛛』遠藤周作 角川文庫
三島由紀夫がSF好きだったのは知っていたが、遠藤周作がホラー小説好きだとは寡聞にて知らなかった。過去の文学者はいわゆる「通俗小説」も気楽に手掛けていたようで、本書は彼が週刊新潮に連載した「周作恐怖譚」に、さらに四つの作品を増補した短篇集。以前、講談社文庫から出ていたが、長らく品切れとなっていたものの復刊だそうだ。中身は怪奇小説ばかりでなく、朝宮運河氏の解説にもあるように「奇妙な味」やサスペンス、グラン・ギニョルのような残酷劇などバラエティにとんでいる。
印象としては、小学生の頃に夢中になった楳図かずおの『恐怖』『怪』『呪いの館』といったホラー漫画の味わいに近い気がする。当時は不変的と思われたことが、今振り返ってみると、その時代の空気を色濃く反映していたことに気がつくことがあるが、本書もまさにそんな感じだった。
1960、70年代の小説で、特に当時の風俗や家庭環境について書かれたものを読んでいつも思うのは、当時は普通だと思っていたことが、今読むといかに偏った価値観だったかという事。男尊女卑であるとか、地方差別的な感覚とか、例えばそんな風なことだ。
特に中間小説誌の読者を想定した作品に出てくるのは、ごく一般的な暮らしぶりの人々が多く、「女は家庭で一家の大黒柱たる男を支える」といった生き方が当たり前のように内面化されているのが読んでいて結構つらい。ただ、逆にいえば、世の中はゆっくりではあっても良い方向に変わっているのだとも言えるかも知れない。
全部で十五の収録作品の中で特に気に入ったのは、実話怪談のはしりである「三つの幽霊」と、その後日譚の「わたしは見た」。それに、文学賞にまつわる奇怪な出来事を描いた「生きていた死者」あたりだろうか。文士劇のような「余技」どころではない、なかなか達者な筆が意外ではあったが、著者自身も愉しみながら書いている様子が伝わってきて、読んでいるこちらもちょっと嬉しくなった。

『開高健とオーパ!を歩く』菊池治男 河出書房新社
開高健の紀行物の代表作〈オーパ!シリーズ〉の旅に、掲載誌である月刊誌『PLAYBOY日本版』の編集者として同行した著者が、33年後に同じブラジルの地を辿る旅の記録。同様の趣向のものとしては、レヴィ=ストロースがブラジルを訪れて『悲しき熱帯』を書いてから50年後に、その足跡をたどった川田順造『悲しき熱帯の記憶』というのがある。しかし本書のポイントは、対象の地の変遷を記述する文化人類学的な視点には無い。著者が再訪するベレン、サンタレン、クイヤバ、ブラジリアと言った場所で頭に浮かぶのは、1977年当時の小説家であり、カメラマンや案内をかってくれた現地の日本人であり、そして若かった自分の姿だ。今では皆、物故者となり、自分もまた「癌サバイバー」となって変わり果てた姿で懐かしい地に立つ。目の前に広がる現在の光景を通して過去の記憶と対峙する様子は、まさしく本来の意味でのセンチメンタル・ジャーニーと言えるだろう。
企画が通ってから様々な準備を経て、2ヶ月にも亘る大旅行を無事に終え帰国するまでの記述、すなわち『オーパ!』には書かれていない裏話や小説家・開高健の横顔は、初めて読むものばかりで興味が尽きない。(それにしても菊池匡祐氏や高橋曻氏、谷口博之氏など開高健と旅を共にした人たちは、なぜ小説家についての思い出を書きたがるのだろうか。)
本書を読んだら、また『オーパ!』を再読したくなってしまった。

『むかしむかしあるところに死体がありました』青柳碧人 双葉文庫
一昨年にミステリ好きの話題をさらった短篇集の文庫化。一寸法師/花咲か爺さん/鶴の恩返し/浦島太郎/桃太郎といった五つの昔話を題材にして、それぞれ不在証明トリック/サスペンス/倒叙式の超絶技巧/密室殺人/孤島の連続殺人という違ったタイプのミステリに挑んたものでとても愉快。ミステリとしての詳細は今村昌弘氏の解説に語り尽くされているように思うので、自分は少し違う話をしてみたい。
読んでみてまず頭に浮かんだのは鯨統一郎氏のデビュー作『邪馬台国はどこですか?』だった。あちらは実際の歴史を元に推理を働かせた、ジョセフィン・テイ『時の娘』のようなタイプの小説だったが、ユーモアと破天荒な結論が持ち味。本書も、誰もが知っている設定を逆手に取って、突拍子もないラストになだれ込ませる腕前は大したものだ。
日本むかし話を題材にしたものとしては、自分はSFの方が馴染みが深い。かつて鶴書房という出版社から出ていた〈SFベストセラーズ〉という子ども向けの叢書があって、その中に小松左京『見えないものの影』という作品があった。そこに同時収録されていたのが「SF日本おとぎ話」というショート・ショート集だ。例えば浦島太郎を航時機で処理するアイデアなどは、それまで出会ったことが無いスマートさだった。最近では2018年にでた三方行成『トランスヒューマンガンマ線バースト童話集』が、やはり竹取物語からシンデレラ、白雪姫などを題材にして思い切り遊んでいて愉しかった。こういうのは勢いで読んでしまいたい。

『幻想童話名作選』東雅夫編 平凡社ライブラリー
〈文豪怪異小品集〉のシリーズの特別篇と銘打って、泉鏡花や内田百閒、江戸川乱歩に宮沢賢治などなど都合16名の文豪たちによる童話の数々を収録したアンソロジー。編者のお眼鏡にかなったものだけあって、これまであまり目にしたことのない、一癖も二癖もある幻妖な作品ばかりが集められている。中には谷崎潤一郎の「人魚の嘆き」のように、子どもに本当に読めたのか疑問に思う作品もあるが、それらも含めて編集の才を愉しむことができた。どれもおもしろいのだが、個人的に特に気に入ったのは、内田百閒「桃太郎/三本足の獣/狼の魂」、小川未明「眠い町」、宮沢賢治「ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記」、川路重之「山太郎」と言ったあたり。泉鏡花「海戦の余波」や夢野久作「ルルとミミ」などは、初めて読む人はかなり驚くに違いない。

『赤い魚の夫婦』グアダルーペ・ネッテル 現代書館
宇野和美訳。メキシコ在住の女性作家による短篇集。訳者あとがきによれば、スペインの文学賞である「リベラ・デル・ドゥエロ国際短編小説賞」を受賞しているとのこと。「語りの緊張感を保ちつつ不穏な雰囲気を醸しだし、質の高い散文が日常に潜む異常を浮き彫りにする」という、審査委員長のコメントがまさにぴったりくる。表題作の他、「ゴミ箱の中の戦争」「牝猫」「菌類」「北京の蛇」という全部で五つの短篇が収録されていて、それぞれに熱帯魚(ベタ)、ゴキブリ、猫といった生き物が象徴的に登場する。
メキシコと聞いてリャマサーレス『黄色い雨』やルルフォ『ペドロ・パラモ』のような魔術的リアリズムを想像していたのだけれど、それらよりはかなり現実寄りの物語だった。本書の印象をひと言で表すなら「切なさ」。よくあるような、はっきりした「悪」の色は存在せず、誰が悪いわけでもない「どうしようもない試練」と破局がただ描かれる。ここにある不条理は、ルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』に出てくる現実の理不尽さに近いかも知れない。物語の中に沈思とグロテスクさが同居しているところに、英米文学に無い目新しさを感じたが、これもまた海外文学の豊潤な成果のひとつといえる。このような作品が日本語で読めるとは、何とありがたいことだろう。

東直子/佐藤弓生/千葉聡・編著『短歌タイムカプセル』(書肆侃侃房)読了。「一千年後に残したいと思う現代短歌を一冊のアンソロジーにまとめよう」というコンセプトで、戦後から2015年までに歌集を発表した人の中から115人を選び、代表作二十首と、さらにそのなかから一首を選んで鑑賞文を附したもの。収録はあいうえお順なので、新旧の歌人が入り交じって出てきておもしろい。
短歌には詳しくないため知らない人が殆どで、ひとりひとり鑑賞しながら自分の好みに合う歌とその作者を控えつつ読んでいたため、予想以上に時間がかかった。
当然ながら良い歌が目白押しなので、いちいち書き出していくとキリがない。そこで以下、特に気に入ったものをいくつかピックアップしてみたい。いやあ、好かった。
〈岡野大嗣〉   もういやだ死にたい そしてほとぼりが冷めたあたりで生き返りたい
〈小島ゆかり〉  なにゆゑに自販機となり夜の街に立つてゐるのか使徒十二人
〈塚本邦雄〉   夢の沖に鶴立ちまよふ ことばとはいのちを思ひ出づるよすが
〈寺山修司〉   マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや
〈早川志織〉   指さして子にものの名を言うときはそこにあるものみなうつくしき
〈フラワーしげる〉あなたが月とよんでいるものはここでは少年とよばれている
〈松村由利子〉  チューリップあっけらかんと明るくてごはんを食べるだけの恋ある

『西洋中世の愛と人格』阿部謹也 講談社学術文庫
長年、中世ヨーロッパの研究に打ち込んできた著者が、その視線を日本へと向けて、日本人の社会観を規定する「世間」の正体を逆照射しようとする試み。原本は1992年に朝日新聞社から『西洋中世の愛と人格 - 「世間」論序説』という題名で出されたもので、まだ論考が十分に練られたものにはなっていない。まずは日本社会と西洋社会の価値観の最も大きな違いと著者が考える、「個人」「人格」「愛」といった概念について、中世ヨーロッパにおける成り立ちの歴史を探ることで、明治期に急拵えで輸入されたこれらの価値観が日本では西洋社会と異なる文脈で扱われていることを示そうとしている。
あとがきで初めての試みであると述べているので、心配になってウィキペディアで確かめたところ、2005年には筑摩書房から『「世間」への旅 - 西洋中世から日本社会へ』という本が出されているので、その後も順調に考察が進められたようだ。
日本社会を規定する「世間」というものについては他にも何人かが取り上げていて、自分は同じ学術文庫から出ている井上 忠司『「世間体」の構造』の方が早かった。西洋世界におけるsocietyとは異なり、その訳語として明治期に作られた「社会」という言葉。そして実際に日本人の価値観を規定している「世間」というもの。そういった諸々を本書でも簡潔におさらいしつつ、著者がポイントと考えている「個人と人格」や、呪術的な人間関係を西洋から消し去る元になった「神判」、そして聖俗が相剋する「愛」という三つの概念について膨大な文献を渉猟しつつ掘り下げを進めていく。結局のところ、いずれにおいても絶対的な神という存在との対峙や告解による信仰の内面化こそが西洋社会の価値観を規定する元となったとのことだ。最終的な結論らしきところまでは到達できてはいないが、このあとどのような研究がなされていったのか期待がもてる内容だった。
ここ十数年の間に急速に広がってきた日本社会を覆う影については、これまで覆い隠されてきた「世間」が、SNSというメディアを通じて生身の姿で表に出てきたものなのではないか、という気がしている。それが日本的なポピュリズムの正体ではないかと。少し前の本ではあるが、今こそ読まれるべきタイミングなのかも知れない。

『瓶のなかの旅』開高健 河出文庫
著者の酒と煙草に関するエッセイから選んだ、文庫オリジナル編集の傑作選。すでに書籍の形で発行されているので、読んだおぼえがある話が殆どだけれど、のびのびとリラックスして書かれている文章を読んでいると、こちらものびのびしてくる。最初のうちは、昭和の男は「女」にこだわり過ぎなんじゃなかろうか、食べ物と酒がテーマの時には食べ物と酒の話をすれば良いのでは?と思っていたのだが、徐々に考えが変わってきた。戦前の価値観を引き摺りつつ焼け跡を経験して大人になった当時の男性にとって、本当の意味で自らを解放できるのは、酒か煙草か賭け事、もしくは「女」ぐらいしか無かったのかも知れないと。オタク的な文化が市民権を得て、禁煙が当たり前になり、そしてバーで痛飲することも無くなった大人たちの時代で良かった。著者の博識や慧眼を愉しみながら、そんなことを考えたりもした。
実は開高健の小説は常に気が張り詰めていて、ずっと読み続けていると心の芯の部分が疲れてくるところがある。けれども本書は氏が心を開いた対象ばかりを書き綴ったものなので、良い意味で隙があり、こちらも気楽にのびのびと読むことができた。長年に亘ってあちこちに書いてきたエッセイを集めたため、さすがに同じエピソードが繰り返し出てきてしまうが、それでも「一言半句」を心掛けた作家だけあって端々にさりげなくもはっとさせられる言葉があった。この生き急いだ作家が遺してくれたものに、良かれ悪しかれこれからも惹かれ続けるのだろうという、妙な確信だけはある。

『開高健の本棚』 河出書房新社
1989年に58歳で世を去った開高健の蔵書の写真と、本にまつわるエッセイを集めた本。書棚の写真は思ったより少なくて、編集あとがきによれば愛読書と思われるものを選んで紹介したためらしい。開高ファンとしては遺された蔵書を全部そのまま写してくれるだけの方がありがたかった気もするが、それでも貴重な写真の数々を十分堪能することができた。
書いている作品に影響を受けてしまうのが嫌で、文学の類は本を執筆中の期間は読まないようにしていたのを知っているので、ナチュラリストの本やスパイ小説が多いだろうとは予想していた。また、サルトル『嘔吐』やオーウェル『一九八四年』はあるだろうとも思っていた。しかし『伝奇集』や『幻獣辞典』『悪党列伝』といったボルヘスの本や、サンリオSF文庫のサキにブラッドベリ、あるいは江戸川乱歩、久生十蘭、夢野久作全集に小栗虫太郎、はてはボリス・ヴィアンといった、自分も好きな作家たちの本は意外だしとても嬉しかった。
収録されているエッセイは『言葉の落葉』『私の読書法』『白いページ』『食後の花束』『最後の晩餐』なとあちこちからとられているため、正直いうとどこかで読んだことのあるものが多い。(そのあたりの印象は、先日読んだ酒と煙草にまつわるエッセイを集めた『瓶のなかの旅』と同じ。)また谷岡永一および向井敏との対談『書斎のポ・ト・フ』や、本の紹介文をまとめた『今夜も眠れない』からの抜粋が多かったのも、自分からすると残念だった。
でもまあそうは言っても、出たらついつい買ってしまうのだった。没後32年にして、再編集版とはいえ今だに新刊がでるとは、まことありがたいことだよなあ。

昨夜みた夢 2021年(334夜~第343夜)

《長月》
9月にみた夢の記録。ほかにも鼻毛が5cm伸びる夢とか、短くて変なのはたくさん見たけれど、断片を残してみんな消えてしまった。


【第343夜】
大勢の花嫁がいる。黒い花嫁、白い花嫁、灰色の花嫁。黒と白はただの虚飾で、5、6名しかいない灰色こそが本物とされる。教祖が彼女らの手を取って階段から降りてくる。危険なにおいがする。

【第342夜】
隊長の声がする。彼をあそこまで追い込んでしまったのは、自分らにも責任があると。
一句詠んだ。「われも人の子 けるべろす」

【第341夜】
月見バーガー手作りセットというのを買ってきた。袋を開けると、ソースのかかった目玉焼きとハンバーグが既にバンズで挟んである。何が手作りなのかと思ったら、電子レンジで温めることのようだ。自分は納得がいかないが、友人は喜んで食べている。どうやら医者の世界でも大人気らしい。

【第340夜】
膵臓癌で亡くなった元上司が、老衰で亡くなった元会長と一緒に、会社を引退する。引継ぎもなくすべてを放り出して辞めるのだ。性急にことを進める元上司に、部下たちは困惑するばかり。引退興行の場へ向かう二人に、なぜそんなに生き急ぐのかと声をかけると、寂しそうに元上司が笑った。

【第339夜】
小松左京原作で、宇宙の旅客列車を描いた『銀河旅行』という古いテレビドラマを観ている。出演者はパーサー役の西郷輝彦ぐらいしか判らない。ルール違反して小さな子どもに星空を見せたり、特撮はちゃちだけれど味がある。今日の宿泊先の宇宙ステーションに着いたところで目が覚めた。

【第338夜】
帰宅するために地下鉄を待っている。大勢の人が改札にたむろする。ビールで酔っ払った中年の男が、座り込んだおばさんに話しかける。頓珍漢な受け答えに、周りでは笑いが起きている。電車が来たので人々が一斉に階段を降り始めた。車両が一つしかないので乗れそうにない。

【第337夜】
創霜社という出版社がスポンサーになったお笑いのトーナメントを観に行く。会場のホールは、ソーシャルディスタンスを取っているので、席はがらがら。普段テレビを観ないので、出ている芸人が誰なのかさっぱりわからない。何がおもしろいのかも分からない。

【第336夜】
ページをめくると株価が急落している。記録に残さなくてはと、急いで書き留める。夢なのだからとスマホにメモを残したのだが、それも夢だった。早くしないと忘れてしまう。今度こそ電源をいれてメモをするが、それもきっと夢なのだろう。猫の鳴く声がする。起きてご飯をあげなくては。

【第335夜】
大学祭で喫茶店の助っ人をすることに。SF小説の名前にちなんだ店の中では、作家さんが日本SF大会の中継を観ている。挨拶しようと名刺を探すが見つからない。舞狂小鬼の名刺を作ったはずなのに。友人が休憩しようと誘ってきた。エプロンを外して地下にある別の喫茶店へと向かう。

【第334夜】
受付からのクレーム電話を受け取ると、無音で鼻息だけが聞こえる。もしもしと繰り返すと、突然、女の子の声。親に休んで欲しいのに仕事に行ってしまったという。
お金のために皆仕方なく仕事をしているのだ、自分も本だけ読んで暮らしたいと伝えると納得したのか切れた。拍手が起こった。

2021年8月の読了本

今月は新型コロナのワクチン(2回目)を射ったら二日間寝込んでしまった。でも熱があるので本はほとんど読めなかったので残念。やはり健康で休めるのが一番だね。

『食はイスタンブルにあり』鈴木董 講談社学術文庫
著者の名前は「ただし」と読む。副題は「君府名物考」といい、オスマン帝国の政治と文化の中心として繁栄した首都イスタンブル(君府)の歴史をひもとくとともに、トルコの食の歴史について考察した本。先日、ひょんなことから近隣にトルコスイーツの店とトルコ料理レストランがあることを知り、食べに行ったところ美味しかったので読んでみた。15、16世紀の歳入歳出表や19世紀に刊行された料理本などを参考にして、トルコの伝統料理や宮廷および庶民の台所事情がこと細かく綴られていて、結構本格的な歴史の本になっている。
米も食べるけれど日本の主食にあたるものはパンだとか、肉では羊肉が最上級であるとか、あるいはヨーグルトを調味料として多用するといった記述が目新しくておもしろい。先日行ったトルコ料理レストランのメニューにあった名前の意味はだいぶ解った。「タヴァ」はたっぷり油をひいた鍋で焼くか揚げ焼きにした料理、「キョフテ」とは羊肉を使った肉団子のことらしい。「ピデ」というパンがあったが、これはピザやピタと同じ語源。ケバブ(いわゆる焼肉)ぐらいしか知らなかったので勉強になった。ちなみに昔は「シシカバブ」と呼ばれていたシシュ・ケバブの「シシュ」とは、細切れ肉のことらしい。串に刺してぐるぐる回しながら焼くのはドネル・ケバブ(回転焼き)。だいぶおぼえたら、また食べに行きたくなってくる。
この本によれば、トルコでは胡瓜や茄子をやたらと料理に使うようだ。果物では葡萄に瓜や西瓜、無花果に石榴、などの名前が上がっている。ナッツでは栗のほか、特にピスタチオが昔からよく使われているようだ。デザートやお菓子では果物の砂糖煮のほか、胡麻をすり潰して砂糖やレモン汁を加えたヘルヴァや、シェルベット(シャーベットの語源)というシロップ水、あるいはパイ生地の焼菓子バクラヴァなどがある。(ピスタチオをたくさん入れたバクラヴァという焼菓子は先日買って食べた。甘くて美味しかった。)
とまあ、食べ物のことばかり書いたが、実のところ本書の主題はそこではない。表題にある「食」とは単なる料理のことではなく、それを支えた当時の社会構造や、信仰と切っても切り離せない食習慣も含めた、広い意味での食文化のことなのだ。意外と「トルコ料理」については書かれていない。栄華を極めたオスマン帝国の盛衰の歴史でしっかりと裏打ちされていて、薄めの割に読み応えがあった。あとがきによれば本書のような本は本邦はおろか本国でも類書が無いらしく、その意味でも珍しい読書体験だった。

『隣のずこずこ』柿村将彦(新潮文庫)読了。矢喜原という町に昔から伝わる権三郎狸の話。村を訪れた一人の女がおよそひと月後に去った後、権三郎狸が村人を全員丸呑みにして村をすべて焼き払うという。
そして受験を控えた女子中学生「住谷はじめ」の前にある日現れたのは、「あかり」という名の女性と、信楽焼きそっくりの姿をした狸だった……。
2017年の日本ファンタジーノベル大賞受賞作という帯を見て、予備知識ゼロで読みだしたが、ジブリ映画を連想させる表紙や、題名から感じるのんびり加減とは裏腹に、なかなか絶望的な設定だった。物語は権三郎狸が現れてから25日間ほどの出来事なのだが、あまりに現実味がない破滅の雰囲気は筒井康隆「死にかた」を連想させる。(あるいは佐藤哲也『シンドローム』など。)オリンピックを開きつつCOVID-19による破滅へと突き進む、今の日本の状況に妙にシンクロしているような気がした。
これまで読んできた日本ファンタジーノベル大賞の受賞作とは、どことなく違う印象を持ったので、それは何かと考えてみる。これまでのものに共通しているのは、自分がもつ「ファンタジー」の定義そのものに揺さぶりをかけるような作品が多かったということ。その結果、物語から一歩引いたところから俯瞰した、鉱物的というか離人的というか、そんな感じが共通していた。しかし本書の場合、物語の枠組自体から外れているわけでは無い。本書の肝はそこではなく、この矢喜原という町を中心とした世界の構成原理の歪さと、そこからくるなんとも言えない気味悪さにある。「権三郎狸」という存在をリアルなものとして受けとめる町の人々と、不条理な世界の上で展開される人間ドラマの生々しさのアンバランス、それこそが本書の魅力ではないかと感じた。いかにも審査員の恩田陸氏、萩尾望都氏、森見登美彦氏が好みそうな話だ。「意地の悪さ」からすると、シャーリィ・ジャクスンなどにも通じるものがあるかも。好みは分かれるかも知れないが、ビターなファンタジーとしてよくできた作品だと思う。(でも題名は日本ファンタジーノベル大賞を受賞したときの「権三郎狸の話」の方が好かったかな。)

『骸骨』ジェローム・K・ジェローム 国書刊行会
中野善夫訳。イギリス・ユーモア小説『ボートの三人男』の著者による短篇集。全部で十七篇が収められている。書名や装丁からてっきり、例えば『ロアルド・ダールの幽霊物語』に出てくるような幽霊譚・怪奇譚ばかり集めた怖い本と勘違いしていたが、副題に「ジェローム・K・ジェローム幻想奇譚」とあるように、幻想的な話や奇妙な話なども入ってバラエティに富んだ作品集だった。もちろん怪談もいくつか収録されているが、必ずしも怖がらせる話ばかりじゃない。
冒頭の「食後の夜話」はクリスマス・イブに語られるユーモアに溢れた幽霊譚で、いかにも『ボートの三人男』の作者らしいご機嫌な物語だ。のっけから愉しい。かと思えば次の「ダンスのお相手」はぞくっとくる話で、オブラートに包んだような描写が却って怖さを引き立てる。
他にも表題作がルヴェル『夜鳥』を連想させたり、あるいはチャペックの『R.U.R』のようなSF寓話を思わせる「新ユートピア」、クリスマスに合いそうなちょっといい話の「四階に来た男」、そしてF・マクラウド/W・シャープ『夢のウラド』にも似た「海の都」や「ブルターニュのマルヴィーナ」など、一作ずつ雰囲気が違って飽きがこない。訳者あとがきで中野氏も書かれているように、これまで『ボートの三人男』以外の邦訳が少ないのがまったくもって残念。〈異色作家短編集〉がお好きな方にはぜひお薦めしたい。
どの話もおもしろかったが、特に気に入ったものを挙げるとすれば、「ディック・ダンカーマンの猫」「人生の教え」「牧場小屋(セター)の女」「人影(シルエット)」「奏でのフィドル」といったいったところだろうか。これを機会にもっと紹介されるといいのだが。

『短くて恐ろしいフィルの時代』ジョージ・ソーンダーズ 河出文庫
岸本佐知子訳。小さな小さな〈内ホーナー国〉と、その周囲に広がる〈外ホーナー国〉の国境地帯で引き起こされる「大量虐殺(ジェノサイド)にまつわるおとぎ話」を描いた中篇小説。登場人物たちは機械部品や生き物の欠片で構成されたもの達で、独裁者フィルによって人々が「解体」されていく様子は生々しくは無いが心胆を寒からしめるに十分。訳者あとがきにもあるように、真っ先に頭に浮かんだのはオーウェル『動物農場』だった。権力に迎合する補佐官や報道官など、抽象化されているが故に却って、いつの時代にも真実の口であり続ける気がする。日本も他人事ではない。読んでいる間じゅう次のような言葉が思い出されてならなかった。

ナチスが最初共産主義者を攻撃したとき、私は声をあげなかった
社会民主主義者が牢獄に入れられたとき、私は声をあげなかった
彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声をあげなかった
彼らが私を攻撃したとき、私のために声をあげる者は誰一人残っていなかった
(マルティン・ニーメラーの言葉に由来する詩から抜粋)

本書の小説としての出来を考えたとき、ラストが議論になるところだろうと思う。あの終わらせ方をどうとるかは読む人次第だと思うが、より「おとぎ話」らしさは増したのではないだろうか。

『オクトローグ』酉島伝法 早川書房
2010年に第2回創元SF短編賞を受賞した「皆勤の徒」でデビュー以来、独自性の高い作品で高い評価を得てきた著者による短篇集。書下ろしの一篇を含む八篇が収録されている。2020年7月刊行なので、およそ一年ほど積んであったことになるが、盆休みを使ってやっと読むことができた。粘度の高い泥の中を進むような読み心地は久しく忘れていたもので、ちょっと苦労するが満足度は高い。個々の作品紹介は大森望氏による解説に詳しいので省略するとして、以下、全体を通しての感想を。
酉島氏の作品に共通する印象を一言で言うと、やはり真っ先にあがるのは、造語とルビの多用で実現する情報量の多さ。いや、というよりも、位相が異なる世界からの情報を「こちら側」に復調するのに時間がかかると言った方がいいか。じっくり読んでいくと物語そのものはSFとしては割とお馴染みのアイディアだと思うのだけれど、異界の視点をそのままぶつけてくることでの異化作用が半端でない。細部まで練り込まれた設定が説明なく描写されるのを読み解いていくのは、ジーン・ウルフの読み方に似たところがあるかも知れない。
もう一つの特徴は、SFというよりもホラーに近いようなインパクトのある生々しさ。ぐちゃぐちゃどろどろした描写は苦手な人もいるかも知れないが、自分は嫌いではない。割と無機質な雰囲気が多いジャンルなので、こういうのは珍しいと思う。(ぱっと思い当たるのは、牧野修作品ぐらいか。)
収録作では、あずまひでおの短篇を思わせる「金星の蟲」も、『怪獣8号』を連想させる「痕の祀り」も、そしてイーガンのタッチで『天の声』をやってしまう「クリプトプラズム」も好きだ。しかし特に気に入ったのは、レムの『ソラリス』や『エデン』にもつながるような「ブロッコリー神殿」と、宮澤賢治の童話にも似た感触の「彗星狩り」の二篇。とても好い短篇集だった。

『姫君を喰う話』宇能鴻一郎 新潮文庫
官能小説家のイメージが先行してこれまで読んだ事が無かったが、氏の純文学の代表作である「鯨神」ぐらいはいつか読んでみたいと思っていた。まさか新刊で「宇能鴻一郎傑作短編集」が出るとは思わなかったので、今回、慌てて購入して読んでみた。本書には1961年から1970年にかけて書かれた六つの短篇が収録されているが、解説の篠田節子氏によれば、この期間は純文学を書いていた時期と官能小説で一世を風靡した時期のちょうど間にあたるらしい。なるほどいずれの作品も、いわゆる「文学」の枠からはみ出した異形の感性でもって描かれている気がする。九州の漁村を舞台に巨大なセミ鯨と漁師たちの神話的な戦いを描いた「鯨神」を除いた5作品には、谷崎潤一郎や江戸川乱歩にも通じる倒錯的な官能へのこだわりが感じられた。さらにいえば、エロティックな描写の奥に見える冷めた感覚は、山田風太郎に近いかも知れない。とても興味深い。
「鯨神」は1961年に第四十六回芥川賞を受賞した作品とのことで、特に気合を入れて読んだ。自分が好きな開高健は1958年に「裸の王様」で芥川賞を受賞しているが、「鯨神」もそれと同じ感触がして、この頃の「文学」に期待されていた役割のようなものが、現在とはかなり違っていたのだという思いを強くした。(もちろん、良い悪いということではない。円城塔や川上弘美などの受賞作と比較すると、社会における文学という言葉の意味が変わってきたのだということ。)そういうことでびっくりはしたのだけれど、これはこれでとてもおもしろかった。物語性もピカイチで、この作品や「花魁小桜の足」などは、山田風太郎が書いたと言われれば「なるほどそうか」と信じてしまうと思う。絶望と諦観を過剰なまでの官能描写で覆い尽くした異形の作品群、それが本書を読んでみたざっくりした印象。侮りがたし。
最後になったが、「三島由紀夫と新撰組」という新作エッセイがボーナストラックとして収録されているのも嬉しかった。

『アメリカの鱒釣り』リチャード・ブローディガン 晶文社
藤本和子訳。実は今回が初読。アメリカにおける鱒釣りについて書かれているが、アメリカの鱒釣りとは何かについては一切書かれていない。不思議な本だ。『西瓜糖の日々』や『東京日記』はすんなりと入り込めたが、こちらは最初のうち少し苦労した。
途中、アメリカ各地を旅しながらあちこちのクリークで鱒を釣るロードノベルのような展開になると俄然愉しくなる。「鱒釣り」は単純に『西瓜糖の日々』における「西瓜糖」のような位置付けでもないようだ。ちなみに訳者あとがきには次のようにある。
「ブローディガンは『芝生の復讐』のある章で、『アメリカの鱒釣り』は鱒釣りについて徹底的に語る小説であると同時に、鱒釣りをとり囲む環境を映しだす万華鏡なのだといっている。」
ひとつひとつの断章を詩と受け取ればいいのかも知れないが、自分からするとどうも違う。鑑賞は出来るが読解は拒否されているような感覚はある。むしろ、描かれた状況すべてひっくるめて情景として捉えれば、詩というより俳句に近いのかも知れない。じわじわと後から効いてくるくる本だ。駄目な人にはまったく駄目かも知れないが、病みつきになる人も多いと思う。世の中、知ったことばかりより、これまで経験したことの無いことに触れる方がおもしろい。それは文学でも同じこと。自分にとってブローディガンはそんな作家のひとりだ。『芝生の復讐』はまだ読んでいないが、この前入手できたのでそのうち読んでみたい。

『ヴードゥの神々』ゾラ・ニール・ハーストン ちくま学芸文庫
常田景子訳。大学で文化人類学を学んだ女性作家によるジャマイカとハイチの調査紀行。1938年の刊行なので、ジャマイカはまだ英国植民地、ハイチは米国による軍事占領が34年に終わった直後の時期となる。
最初はイザベラ・バードによる明治初期の東北から蝦夷地への旅行記『日本奥地紀行』に似たものを想像していたが、読んでみるとまったく違った。それは著者が人類学の専門教育を受けた人物であるということの他に、黒人女性であることも大きいと思う。バードのように東洋人に混じって白人女性が「大名旅行」をするのと違い、彼女の場合はアフリカ系住民が多い地域にうまく溶けこんでいる。(正直なところ、白人男性の人類学者による通りいっぺんの調査よりも、民族誌的記述に関して優れていると思う。)
とはいうものの、実をいうと著者が黒人ということは読んでいる間は気付いていなかった。巻末のヘンリー・ルイス・ゲイツ・ジュニアとヴァレリー・ボイドによる小文と、今福龍太による解説で初めて本書成立の背景を知った次第。もちろんそれ以外にも、小説家としての優れた資質や当時の女性の社会的立ち位置など、色々な要素が本書をその内容だけでなく書物自体としてユニークなものにしている気がする。いずれにせよ、ヴードゥーの司祭であるフーンガンやマンボ(女性司祭)からの信頼を得て、ロアあるいはミステールといったヴードゥーの神々や、ダピー(幽霊)にゾンビといったものへの深い信仰を探究するのは、彼女だからこそ出来たことだろう。
内容は三部に分かれていて、第一部はジャマイカの狩りや通夜の様子が書かれている。第二部からは舞台をハイチに移し、ハイチの習俗と絡み合った政治状況を説明したのち、半分以上を占める第三部で、ハイチの文化の根幹となるヴードゥー教についての、学術分析と文学的な表出の入り混じった一種独特な記録となる。黒人と白人とムラートの複雑で残酷な民族史を踏まえた本書は、全体小説ではないけれど、この本はハイチの国と人々の「全て」を書き記そうとしているようにも思える。
個人的にいちばん興味深かったのは、カニバリズムを行うとされる秘密結社セクト・ルージュや、生ける屍(ゾンビ)を人身御供として差し出して私利私欲を叶えようとするヴードゥーの闇の部分について書かれたくだり。高知の民間信仰「いざなぎ流(※)」を思い出した。どこの世界でも根っこの部分に共通するものはあるのかも知れない。

※・・・小松和彦『憑霊信仰論』で広く知られるようになった。太夫と呼ばれる人が御幣を使って祭祀を行う。式神を打って呪うこともあると言われている。(ただし公には絶対に認めない。)

『ガケ書房の頃 完全版』山下賢二 ちくま文庫
以前、夏葉社から出たものに加筆、増補したもの。京都の左京区で2015年までガケ書房というユニークな書店をやっていた著者による、青春記と本屋経営に関する思い出が綴られた本。(現在は15分ほど離れた浄土寺というところに移転・改名して、「ホホホ座」という本や雑貨を売る店になっている。)
書店に関わる人が書いたいわゆる「本屋本」というのが好きで、見かけるとつい買ってしまうのだ。「子どもの頃から本が大好き」「学校を卒業して就職するとき書店を選んだ」「スタッフとして書店に勤めると客として来ていたときとは全く違う」「陳列や注文、店のトラブルなどを経験して今がある」みたいな本が、自分の仲間のように感じられて愉しい。
しかし本書は冒頭から違っていた。幼稚園のころから「ちょっと変わった」子どもだった著者は、高校を卒業するとすぐに家出して横浜で一人暮らしを始める。アルバイトや多くの仕事を点々としながら暮らせたのは、バブルが弾けたぐらいの頃で、まだ日本という国に余裕があったからだろう。(正直、この頃の本人に会っても全く気が合わなかったと思う。)その後、巡り合わせがあって故郷の京都に戻り新刊書店「ガケ書房」を始めるのだが、終始、著者の目は冷めている。よくある「本が好きで好きでたまらない」というのではなく、おそらく「本屋という職業」、もっというと「客のニーズと店の提案の駆け引き」が好きな人なのだろう。商いのネタは新刊本でなくても古本でもCDでも雑貨でも、もっというとイベントでも何でもいいのだ。新刊を扱う店でも、大手チェーン店ではなく品揃えで特色を出している地元書房はある。名古屋でいえば七五書店などがそうだ。しかしガケ書房はスタンスが少し異なる。本屋という枠にとらわれていないからこそ、ガケ書房はユニークな「書店」として成り立っていたのだということが本書を読んで良くわかった。ホホホ座のホームページで通販の本のリストを眺めてみると、この店が現在どちらへ向いているのかなんとなく分かるようでおもしろい。

『硝子の塔の殺人』知念実希人 実業之日本社
1981年に島田荘司が『占星術殺人事件』で先鞭をつけ、そして1987年に綾辻行人が『十角館の殺人』で華々しく開幕の宣言を告げた「新本格ムーブメント』。「第一世代」と呼ばれる作家たちはとりわけ、魅力的な謎の提示と論理的で美しい解決に心惹かれたとおぼしいが、本書はまさしくその「新本格」への愛着とこだわりを見せてくれたミステリだった。いやあ、これはすばらしい。
新本格ミステリはそれまでの本格ミステリの歴史を踏まえた上での遊びのようなところがあったが、本書はさらに進んで、(少なくとも代表的な)新本格ミステリの作品までを知っていることを前提にして、思い切り遊んでいるところがある。当然ながら旧作ミステリの蘊蓄をネタにしたくすぐりがたくさんあるので、ポーやクリスティ、クイーンなど有名な本格ミステリ作品や、さらには綾辻行人〈館シリーズ〉や島田荘司〈御手洗潔シリーズ〉などの新本格までをなるべくたくさん知ってる方が、より愉しめることは間違いない。(なにしろ新本格オタの名探偵というのは初めて読んだ。そういえば探偵がエキセントリックな存在というのも、ホームズ以来の伝統ではある。)新本格には独特の大仰さや厨二病的な気恥ずかしさがあって、それらを苦手とする人もいると思うが、本書では探偵の性格付けによってそういった部分までも巧く再現しつつ、さらにワトスン役の(言葉なき)ツッコミによって笑いに落とし込むことで、嫌味なく中和しているのに舌を巻いた。
メインとなる連続密室殺人事件の謎解きも見事だし、二重三重に仕組まれたどんでん返しとラストの着地も鮮やか。帯や解説で名だたる方々が絶賛されているが、まさしく納得の一冊だった。本邦でこれから「本格ミステリ」がどのような変遷を遂げていくのかは分からないが、少なくともある種のメルクマールになる作品であるのは間違いないだろう。ミステリが、特に新本格ミステリが好きな人にこそぜひ読んでもらいたい傑作だと思う。(ここまで手放しでほめたの久しぶりだな。)

『ヨハネの黙示録』 講談社学術文庫
小河陽訳、石原綱成・図版構成。本文はかつて岩波書店から「新訳聖書翻訳委員会」の訳として刊行された新訳聖書に収められていたもの。それに、石原氏により選定された図版が付けられている。黙示録自体は何度目かの読み返しだけど、この版を読むのは初めてだった。まず文章の内容に沿って並べられた図版がとてもおもしろい。そして、かなり聖書の解釈にまで踏み込んで言葉を補ってあったり、あるいは補註が付けられていたりして、訳は好き嫌いありそうだけど、少なくとも文意が解りやすい訳になっていると思う。設立の背景なども巻末解説にコンパクトにまとめられているので、入門書的なノリで読めるのではないだろうか。
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サーキュレーター ポータブルエアコン USBカラフルな軽い夜のエアークーラーファンホームオフィスデスクトップ3速調整可能な冷却ファンそれぞれのベッドとしてご利用できます x 選べる10カラー:定番もお好みも お届けするのは商品名のもののみとなります K:480 検査 他のものとは分けて洗濯してください 沖縄 旅館 ご購入時はそれぞれの販売ページからお買い求めください は分割タイプのベッドなので ベッドのつなぎ目も気にならないパット一体型BOXシーツ付き K:50kg S字カーブをキープした状態を保つことができます 関連商品の写真や説明も掲載しておりますことをご了承ください 離島等で一部配達できない地域がありますことをご了承ください 見えない部分にもこだわってつくりました 洗濯の際は屑取りネット及び洗濯ネットをご使用ください 選べるサイズ:☆クイーン☆キング☆ワイドK200☆ワイドK240 梱包は予告なく変更になる場合がございます 木脚 洗濯後は放置せず また フェルトを2重に キング ベッドは分割しても使用できます ボーケン 飲食店 耐久性2:16本の脚が耐久性をUPして ご使用に差支えありません は マイクロファイバーパット一体型BOXシーツ ポリエステル100%張り地 5%-3% ※湿度の高い場所での使用は色落ちする場合がありますのでご注意ください 耐久性1:土台に天然木を使用した頑丈さ 搬入も楽々です 組立てにはプラスドライバーが必要です 変色する恐れがありますので 負荷や衝撃に強い頑丈なつくりになっています ギッシリと詰まったコイルがそれぞれ独立して動くため スプリングの1つ1つが不織布の袋で包まれ 暑い季節には汗や湿気を吸い取って 点ではなく面で支えるため適度に硬く弾力性に優れます このシーツは大型1枚のサイズなので ※素材の特性上 ※毛羽を取り除く為 違う色や違うサイズ 色素が移行する場合がありますので少し隙間をあけてください 土台にはしっかりとした天然木を使用 毛羽が抜けることがありますが 予めご了承ください 横揺れなし 軽いのに暖かい さらに1.0cm厚のウレタンを重ねました ただちに干してください 脚はくるくると回しいれるだけで簡単 とは…スプリング状のコイルをそのままマットレスの全面に配置し連結したもの 中国 隣の人が寝返りを打っても スマイルポケットでは商品のイメージをより具体的にわかりやすくするために お子様が成長したら 体型や姿勢の凸凹に合わせて心地よくフィット ボーケンの検査に合格 詰まっているから柔らかく その発生を完全に防止する事は出来ませんのでご了承下さい 脚の太さ:直径6cm ノーブランド品 体に害はございません 全周ゴム仕様 S 中綿:ポリエステル100% 洗濯すると色落ちすることがあります 洗濯も一回で済みます 《8cm》《15cm》《22cm》《30cm》 それぞれ独立して動くので 1: 染料の性質上 ベッド 選べる脚の高さ ※脚部お客様組み立て品 天然木特有の香りがございますが 家族を繋ぐ大型マットレスベッド と長時間密着していると ポケットコイルとは… 不織布 ※商品の仕様 ボンネルコイル 日本紡績検査協会 4:以下はこの商品シリーズ全体の説明です お子様がいるご家庭では しなりを回避 ELAMS 345g 体とのフィット感は とは ポリエステル100% K:約180×200+25cm サイズ ISO9001認証取得工場で製造 3重のクッション材が決め手 マットレス部のみ 検定を行っている機関です 理想的な寝姿勢 ご使用の前に洗濯をして下さい 壁紙 ウレタンフォーム 商品名の説明部分のみをご参照ください 北海道 ご使用中及び洗濯中の摩擦により毛玉が発生したり 品質 K:約180×195×20cm ※開封直後 ご安心ください 和食 98×98×42cm ※他の素材 繊維の隙間にたっぷり空気を ご注意ください ホテル S:256 連結部分は連結テープと金具でしっかりと固定します オールシーズン気持ちいい 重量 長く使ってほしいからこそ というより畳の上に布団を敷いて寝ているような感覚です 主に天然繊維や化学繊維原料から各種最終繊維製品までの試験 11.4 エラムス 振動が伝わりにくく眠りを妨げません ※この製品は 梱包サイズ 自信の品質だから 22cmだと収納スペースとして使えます 27091円 なお 約1.6kg 心地よいふんわり感を出すため 黒結晶赤絵花鳥煮物碗 リラックスした立ち姿勢をそのまま横にした姿勢です 2.2mmボンネルコイルスプリング 荷重のかかったところだけ沈み込み体型や姿勢の凸凹にあわせてフィットします 風通しの良い場所に1~3日置いて頂けると自然に香りは消えていきますので 衣類等にも毛玉が出来やすくなることがあります ポリエステル80% コイル数 バランスよく体を支え 重量は概算になります ※着衣との接触により 高品質1:最も厳しいとされる 円菓子碗 5: 厚みマチ ※キルト製品許容範囲 壁面など 搬入も掃除も楽々 脚8cm ベッド材質 経済産業大臣許可の第三者民間試験 リラックスして眠れます さくら 国際的に保証されています 8.7cm ※この製品は染料の性質上 ☆マイクロファイバータイプ…きめ細かな超極細繊維がみっちり 分割式ボンネルコイルマットレスベッドは16本の脚で安定感ばっちり ※各サイズ ※写真の色調はモニターの機種や設定により実際の商品と異なる場合があります 快適 脚:8cm SS 生産国 商品の説明 こだわりの細部 ☆タオルタイプ…きめ細かなパイルがさらさらの肌触り 表地:ポリエステル 防音フォーム ※誠に恐縮ですが 適度な硬さを実感してください 8cmのロータイプがおすすめ 裏地:綿20% 選べる2タイプ ※下記はこの商品シリーズの全体説明です 1年間保証をお付けします 優れた体圧分散 フェルト 業務用 マイクロファイバータイプセット ご参考にして下さい 2:ボンネルコイルマットレスベッド 湿った状態で他の物とこすり合わせると色が移る恐れがありますので 独立したコイルが体のラインに沿って支えるため なめらかすべすべ 中国 3: 毛玉が発生する場合があります 含むので 検査機関で くるっとつけるだけのゴム式シーツです 長時間直射日光にあたると SS:224 料亭 高品質2:分割式マットレスベッドは ちょっと座った時にもちょうどいい高さです 天然木 K:約81×98×42cmchenchen 2/4 PCSクリエイティブ鉛フリークリスタルガラスダイヤモンドワイングラスゴブレットヨーロッパの家庭用シャンパンワインワインゴブレットガラスカップ (Color : 220ml 4pcs)円菓子碗 料亭 銀魂エリザベス定春 8.7cm ホテル 飲食店 x 旅館 和食 箸置き 512円 箸置きです 345g 11.4 業務用 黒結晶赤絵花鳥煮物碗 商品の説明 銀魂エリザベスamp;定春リールラップフィッシングパッケージホイール、アウトドア用フィッシングリールスポンジハードケースフィッシングパッケージホイールリールラップフィッシングパッケージ必ずお読みください ※※研究者 円菓子碗 ホテル 飲食店 アズワン 免責 ご注意 和食 料亭 x レーザーカットにより 345g アズピュアポリエステルワイパー II 3-3421-02 事業者向け商品です※※ ポリエステル長繊維を使用することでリントの発生を抑えています 旅館 8.7cm 6インチ 11.4 15763円 黒結晶赤絵花鳥煮物碗 切断面からの発塵 商品の説明 商品紹介 リントを最小限に抑えています 業務用 アズピュアクチポール(Cutipol) MIO ミオ ホワイト/マットシルバー デザート (フォーク/スプーン) 2点セット345g 現在の解像度0.1A 6:30に金曜日の午前9:00に月曜日です 私はあなたが欲しい色を伝えることができ 飲食店 非凝縮 8.7cm 13.圧力試験:入力-出力:1 DC.電源30V 12.ストレージ環境:-20 私たちのサービス時間私たちの作業時間は 電流 より正確に設定を行う5.プラスチックパネル 3 4 同じモデル 私は30分以内に返信されます最初にご連絡ください 4半デジタルディスプレイ ReturnOurstoreprovides無償交換 x 5.ブート遅延:1-2Sシャットダウン遅延: 220V 優れた放熱性 Red パワーと機動力の利便性の重量を減らします 1MinuteInput 負荷に応じて -ハウジング:1 我々はあなたの国に応じて 全負荷試験中 AU 私たちはあなたのニーズを満たすのに十分な電力供給の多様性を持っています ラボ機器 和食 1マニュアル あなたは交換し取得するための値の一部を支払わなければなりません US ホテル 直感的でクリアなデジタルディスプレイ 1-6S6.電圧安定性:≤0.05%+1mVの7.現在の安定性:≤0.1%+10ミリアンペア8.負荷安定度:CV≤0.05%+1mVのCC≤0.05%+10ミリアンペア9.リップルおよびノイズ:CV≤10mVCC≤20ミリアンペア 週末や休日で処理されることはありません すべての注文は 11.4 -+80相対湿度20%-70% OPP 1分14.アース抵抗:パッケージリスト:電源 のための2つの色の電源を持っています 0-評価のV 1ヶ月から12ヶ月からの受注のために 0-定格A 電子機器用 10.総合効率:≥80% 私たちのパワー フィードバックtime.Weあなたは24時間以内にあなたの問題を解決することを約束作業中に何か問題がある場合 Color RMS DIYツール 10A より正確に設定を行う5.プラスチックパネル 3.効果的に高度な技術の使用は 2.8センチメートルスマートファン 2.8センチメートルスマートファン LEDデジタルラボベンチ電源安定化スイッチ電源電圧レギュレータ110V 電流制限保護 サプライのサポート4つの仕様は 旅館 3半デジタルディスプレイ UK 電圧 税関のリモートアドレスと配送スピードを考えてみましょう 親愛なる友人は EU 3.効果的に高度な技術の使用は 料亭 買うように安心してください 過温度保護 保護の4.A品種 私たちは : ご購入いただきありがとうございます 騒音軽減 11.作業環境:-10 1〜2営業日以内にあなたのパッケージを出荷します 保護の4.A品種 導いた 私たちは小さな割引を提供します 3.出力電流:DC 12673円 1図10Aの出力ライン 実用的なファンの寿命を延ばし 1電源コード 電圧分解能0.01V 12ヶ月よりも古いため OTP 5KVAC 我々はあなたが私にメッセージを残し PM北京時間 業務用 直流電力送信機 ±0.1%±1つのワード 黒 白 私はあなたの要求に応じてそれを送信します -+40相対湿度20%-80% より美しく OCP 技術的なパラメータ:1.入力電圧:220V±10%@50Hzの±5Hzの110V±10%@60Hzの±5Hzのスイッチまたは単一電圧入力2.出力電圧:DC 黒結晶赤絵花鳥煮物碗 1ボックス 粗および微調整ノブ 1分出力-ハウジング:500VAC 調整可能です 1SPS3010SPS-W3010SPPS-S3010出荷について私たちは 4.表示精度:±1%±1つのワード 電圧分解能0.1V 配達日から30日以内に受注のための保証 特徴:1.高精度 商品の説明 色:Red 親愛なる友人は 13Aの出力ライン 電源プラグをお送りいたします 心配しないでください 1.高精度 電源保護オーバー 円菓子碗 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110VPOWER:ピーク1500W重さ:14kgサイズ42CM×18CM コショウ種子 kW ゴマの種 20種類の原材料を絞ることができます:ピーナッツ 強力な コマーシャン鋼のシードオイルプレスの冷たい x 一時停止する必要はありません オーガの機械的な作用は130°F付近でスロットから油を出てきた 等 菜種 スパイラルインクリメンタルスクイーズロッド 高密度 コールドプレス 食品グレード316ステンレススチールスクイーズロッド 56016円 プレスの場合 8.7cm ココナッツキャスターオリーブピーナッツ 給油は非常に低く 機械重量:13 :純銅の産業ACモーター プレス前のシードまたはシリンダーの前加熱を避ける 熱いナットオイル抽出器の自動石油プレスのエクスペラー 約20コールドプレスの下で%~30% 綿の種 316ステンレススチール製ボア適用可能な目的:ひまわりの種 優れた耐食性 金属歯車 容量:5 高品質の部品 商品の説明 色:110v 電圧: 健康な石油 耐擦傷性 旅館 暖房ボタンを開き 低温抵抗の特性がありますクリーニング オイルパームフルーツ kg ホテル h 和食 - このようにして最大68%の石油利回りを開始します 32CMウォームアップ:5分材質:304ステンレススチール製ハウジング それは強く 304ステンレス鋼を使用して 健康的な生活を楽しんでください シードをホッパーに送ってから 食品用ステンレス鋼 13ステージ絞り乾燥 :家庭や商業用の自動オイルプレス機自然の種子油を家に押して 今 亜麻仁 食品等級のステンレス鋼でできています あなたは私達のオイルプレス機を使って油をリサイクルすることによってさよならを言うことができます 大豆 プラグイン 11.4 料亭 使いやすく清掃が簡単ですYKJ-YKJ 倒立マシン倒立マシン逆さホームエクササイズフィットネス機器重力表(カラー:ブラック、サイズ:120 * 60 * 140cmの) インバーターアートは人々の日常生活に統合されています 高さ:11.5cm 耐熱性に優れ 業務用 1711円 より滑らかな飲み物を味わうことができます 底の直径の幅:14.8cm 使いやすいどこにいても簡単にコーヒーを淹れることができます 赤ちゃんをより長く使用するために 手作りコーヒーガラスポットステンレススチールカップホルダー家庭用ポータブルコーヒーフィルターアプライアンスオフィスドリップタイプホルダー共有ポットセットコーヒー愛好家のためのギフト ファッションデザインシンプルで滑らかなラインを通じて 商品の説明 私たちについて私たちのブランドは スタイリッシュで絶妙な外観に基づいています 耐熱性 底の直径:3.1cm 重量:267グラム フィルターカップキャリバー: 11.4cm 蓋のようにコーヒーポットの上部に挿入できます 高さ:18.5cm 安定した水流が得られるので 無毒で無害で 高品質の耐久性のある素材と快適なハンドルデザインで クリーンアップが速く 円菓子碗 ホテル 黒結晶赤絵花鳥煮物碗 2 通常は湿らせた布で赤ちゃんをきれいにし フィルターボウル 洗浄方法: 鋼線やつや消し材料を使用して洗浄しないでください 完璧なコーヒー用品それはあなたの朝のコーヒーに最適な小さな製品です これはあなたのお気に入りのキッチン家電になります 手やデスクトップをこぼしたり汚したりすることなく カップホルダー :コーヒーポットの注ぎ口はV字型蛇口で :キュービックなデザイン 11.4 植物油を使用して一晩乾燥させるのが最善です そしてあなたの日常生活にちょっとした食感を加えてください 細部までこだわらずとても魅力的です 必要な容量を簡単に把握して フィルターカップやコーヒーカップとの併用が可能ですが ボトルの目盛りが付いているので 345g 淹れたてのコーヒー ベース径:12cm 場所を取らず ベースの直径:15.3cm ディスで洗うことはできません コールドブリューに最適です フィルターカップやコーヒーポットとの併用も可能で さまざまなフィルターカップのスタイルに対応します 変形やひび割れがなく 温水を使用して洗浄し コーヒーポットキャリバー:7.5cm 色:真ちゅう フィルターはコーヒーやお茶の粒子や茶葉をろ過することができ エスプレッソ :この透明なガラス製コーヒーポットは 軽くて持ち運びが簡単です すっきりとしたフォルム 醸造が簡単で 料亭 必要なものすべてを提供します 1 和食 スタイリッシュなデザインが組み合わさって 高品質で持続可能で用途の広い実用性 正確にカップにコーヒーを注ぐことができます モダンなミニマリストスタイルはあなたの家の環境にうまく統合できます フィルターファンネル 収納や整理にも便利です ブロンズ 紅茶 私たちの製品はあなたの家にいくつかの特別なものをもたらします 最高のコーヒーを味わうことができます 8.7cm x 流水ですすいだ場合は コーヒーラック: パッケージの内容:コーヒーメーカー 旅館 製品情報:名前:ハンドフラッシングポット素材:ステンレス鋼+高ホウケイ酸ガラス色:黒 :コーヒーポットは高ホウケイ酸ガラス製で 耐久性があります オフィス 洗剤には強アルカリまたは強酸が含まれていてはならず キャンプ場で1つのコーヒーメーカーを使用します 高さ:9.3cm ブロンズサイズ:カップホルダーカップホルダーの口幅:8cm :コーヒーポットにはフィルターファンネルが付いており V字型蛇口 すぐに拭き取ってください カップホルダーの口の長さ:15cm 沸騰したお湯に安全に注ぐことができ クリアデジタルスケールで非常に親密に設計されています クリアデジタルスケール 飲食店 自宅 乾いた布で拭いてくださいshama KT-LCD6ディスプレイ防水コネクタ付き24V / 36V / 48Vメーターコントロールパネル直径50×高さ55 ノルディック 旅館 x ベッドサイドテーブル 和食 厚手の金属製フレームで十分に頑丈です 並行輸入品 多目的---これはエンドテーブル ホテル 飲食店 ナイトスタンドとして使用できます 15871円 あなたのリビングルームやベッドルームに最適 円菓子碗 耐久性のある安定性---耐久性のある大理石の上から作られ ソファサイドテーブル寝室 業務用 古典的な外観---魅力的な外観を作成するためのシンプルな構造のシックなスタイルは cm 大理石 ソファーテーブル 8.7cm 345g 黒結晶赤絵花鳥煮物碗 長持ちします コーナーテーブル テレビテーブル 料亭 防水性と耐摩耗性があり 電話テーブル カラー:ホワイト 11.4 リビングルーム あなたの個人的な好みやインテリアによく合います コーヒーテーブル
プロフィール

Author:舞狂小鬼
サラリーマンオヤジです。本から雑誌、はては新聞・電車の広告まで、活字と名がつけば何でも読む活字中毒です。息をするように本を読んで、会話するように文を書きたい。

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